<< 百姓貴族 1巻 main 切手帖とピンセット >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- - -
ビッグ・フィッシュ


「人生なんて、まるでお伽噺。」


 ユアン・マクレガーとティム・バートンという珍しい組み合わせ、また公開当時密かに話題になっていたことを思い出し、観てみました。もうとにかく大後悔。何故これを劇場で観なかったのか!
 ストーリーを口で語ってしまうと「だから?」と言われそうなシンプルなものですが、とにかく映像が美しい。導入部分の「ビッグ・フィッシュ」の辺りから本領発揮。ユアン・マクレガーの演技がこれまた良い。以外にも隠れた良作なのです。

 普段から自分の過去をあることないこと語り、本当のことを教えてくれなかった父と決裂していた息子。そんな父が危篤状態となり、息子は父から本当の過去を聞き出そうとする。病床にある父の口から語られるのは、それでもやはり夢物語。父の嘘か本当か定かではない過去と、現在の父の姿が交互に映し出されます。そこの対比が見事。ユアン・マクレガー演じる若き父親の、様々な色に溢れた美しい思い出の中を駆け巡りながらふと現実に戻ると、年老いた父親がベッドに横たわる無機質な灰色の世界。次第に息子も自分から父親の過去を探しに向かいます。町の外れに住む魔女の話、人食い大男の話、夢の町スペクターの話、サーカスで出会った運命の女性の話、そして繰り返し語られる「ビッグ・フィッシュ」の話。そのどれもこれもが信じ難く、またそれ故に面白い。最後の父親と息子が和解する場面は、なるべくしてそうなった、という自然な流れ。物語の山場でもあります。息子が父の心に触れ、全てを理解する。観客は息子の涙を見ながらホッとして、そのまま自分も思わず涙を流す。声を出して泣くような映画ではありません。泣かない人もいるかもしれません。それでも、ラストの美しさには感動せずにはいられませんでした。その美しいラストが息子の口から紡ぎ出されたものだという事実が、また涙腺を刺激するのです。

 正直に生きることは大切だけれど、それが楽しくないのだったら少しのスパイスは必要。物語を語ることで父は物語それ自身となり、それは彼が死んだ後もずっと残るのだ、という息子の言葉はある種真実だと思います。何度観ても良い映画です。未見の方は是非。


(2010.1.3)
movie comments(0) trackbacks(0)
スポンサーサイト

- - -
comment
comment









この記事のトラックバックURL
http://hepta7.jugem.jp/trackback/51
trackback

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< September 2017 >>

Categories
Selected Entries
Archives
Recent Comment
Profile
TweetsWind
Mobile
qrcode
Sponsored Links