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ネバーランド


"Boy has gone." 


 多分人に勧められなければ見なかったであろう映画。ジョニー・デップは好きですが、この作品自体が地味なこともあったかもしれません。それが今では公開時に観なかったことを後悔してます。当初ちらりと話題になりましたが、実在の劇作家ジェームズ・バリー(作中では主にバリ)をモデル、主人公にした、あの有名な『ピーター・パン』の誕生秘話を軸に展開するヒューマンドラマです。
 脇を固める俳優陣と子役がバランス良く、ジョニー・デップも珍しく(?)爽やかな演技を見せています。彼はメイク次第で顔も雰囲気も変わるので毎回驚かされますね。今作では1900年代ということで漫画『エマ』(森薫)の絵がそのまま映像化された感じです。当時の衣装やセットが忠実に再現されているので、そこを楽しむのもこの映画の醍醐味の一つかと。ジェームズや子供たちのイマジネーションによる映像効果も自然とストーリーに溶け込んでいて、思わず吹き出すような場面も多々ありました。劇場での初演のシーンは映画館で見たらものすごい臨場感だったんだろうなあと思います。ラストの「ネバーランド」は本当に美しい。
 同じように劇をテーマにした作品で少し前に『恋におちたシェイクスピア』がありましたが、あちらよりはもう少し安心して見ることが出来ます。それだけ健全な作品なので、家族で見ても全く問題ありません。実際はどうあれジェームズとシルヴィアの恋をひたすら美しいものとして描いてあります。実話を元にしてあるとは言えやはり多少なりとも脚色はしてあるので、捉え方は人それぞれでしょう。ちなみに私はこの作品はフィクションだと思ってます。
 作中では『ピーター・パン』のモデルはシルヴィアの息子のピーターであるとされていますが、結局子供のままでずっと大人になれなかったのはジェームズ自身であるわけで、ピーターを通して子供たちに「信じることの力」を教えたかったんでしょう。劇中でのピーターの台詞一つ一つがぐっと来ます。子供のうちは子供らしく過ごすのが一番良い、感情を有りの侭に表現出来るのは子供のうちだけ。ジェームズはピーターへのメッセージを『ピーター・パン』に込め、それが凝り固まったピーターの心を解した、と。作中で劇を観た大人たちが心動かされたように、この映画も大人のための物語です。エンドロールのピアノの旋律も美しい。何となく煮詰まった時に観るのがオススメです。
 ちなみに個人的に一番好きなシーンが凧揚げのシーンなんですが、あれこそが教育の原点なんじゃないかなあと思います。教育者を目指す人は一度見ておくと良いのではないでしょうか。


(2009.9.3)
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