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少女七竈と七人の可愛そうな大人


「白い丸、白い丸」


 読んだのは文庫版の方ですが、装丁は圧倒的にハードカバーの方が美しいのでそちらをお勧めします。読後に表紙を見返すと新たな発見があって素敵です。装丁がとても秀逸。出来れば文庫版も同じデザインにしてほしかった。
 「いんらん」の母を持ってしまったために呪われたかんばせで生まれてしまった少女七竈と、友人雪風、そして静かな世界で暮らしたい彼らを放っておいてくれない七竈曰く「かわいくて可愛そう」な大人たちの物語です。物語は七竈を中心に語られますが、視点が一定ではありません。誰かの言葉で語られていた謎が他の誰かの言葉で解決する、というようなことが結構あって面白いです。ある意味オムニバスなのかもしれません。言葉遣いや文体が独特なので、一気に読むよりはじっくり読んでいく方が良いと思います。
 この作品の女子は浮世離れしすぎていて基本的に現実味がなく(でもふとした瞬間にものすごくリアル)、読者が唯一感情移入しやすいのは後輩ちゃんじゃないかと思います。「美しい二人の先輩に片想いしてたのよ」という彼女の気持ちが、そのまま読者の気持ちではないでしょうか。少なくとも私は彼らの関係が変わっていってしまうのが悲しくてしょうがなかったです。ずっと同じところには「いられないのです」と言うのは七竈ですが、これはきっと誰もが持っている感情だと思います。
 大人が必ず持つ、出来れば知りたくなかった「嘘」に翻弄される思春期の子供たちの話。出来れば学生時代のうちに読んでおきたい作品のひとつ。


(2009.6.18)
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